高校生の頃に、よくゲーセンに行って
脱衣麻雀をやっていたんですけど、ある日、ゲーセンで中学生時代の同級生の
トオルに出会いました。
トオルは中学生の頃から地区でも有名なワルで、高校にあがってからはボクシングを始めて、一年生ながら県大会で上位入賞するような恐ろしい男でした。普段の私であれば気づかないふりをして素通りするところですが、
トオルとはバドミントン部で一緒に頑張ったしダブルスを組んで試合に出場するくらいの仲だったので、私は手を挙げて「よっ!久しぶり!」と声をかけました。すると
トオルはワル特有のニヤニヤ笑いを浮かべながら「シヴイく〜ん、こんな所に居ていいのかな?(笑)」と言ったのです。私はわけがわからずに、引きつった笑顔を作って「なにが(笑)」と答えるのがやっとでした。それから二十年後、中学生の頃に
トオル一味が喫煙・飲酒していることを、私の母親が学校にチクッていたという事実を知ることになります。おそらく、それが原因で
トオルはあのような態度をとったのです。『ブレックファストクラブ』は不良、
ガリベン、筋肉、かわいい、変わり者、が補習の時間にお話ししてお互いのことを理解しあう映画でした。私は相手の容姿だけを見てニンゲンを判断する差別主義者ですが、この映画を見て人を外見で判断するのはやめようと思いました。