ダージリン急行

恋人と出会って間もない頃、恋人の気を引くために「女が好きそうな『ライフアクアティック』のDVDを貸しますよ」と言って手渡すと、その時いっしょにいた男友だちが「同じ監督の『ダージリン急行』も面白かったッスよネ!」という余計な話題をもちだし、恋人も「私も見たよ!面白かったネー!」となって盛り上がったが、私は『ダージリン急行』を見ていなかったので、イラつきながらも曖昧な笑みを浮かべて、その場をやり過ごした、ということがありました。一昨日の夜、恋人にこの話をしてみたところ、「そんな話した覚えはないし、『ダージリン急行』なんか見たことないし」という意外な答えが返ってきました。『ダージリン急行』は、特にこれといった事件が起こるわけでもないし、ココロに響いてくるようなメッセージも感じられませんでしたが、これは好きと言っておいたほうがいい映画かも知れない、と思いました。センスの良さを感じるからです。