X-MEN:ファースト・ジェネレーション

ミスティークという女は、触った人に変身する能力の持ち主ですが、青くイボイボのある皮膚を気にしています。プロフェッサーXが彼女に「怖がられるから変身したほうがいいよ」と言ったのに対し、マグニートーは「そのままでいいんだよ」と言いました。そしてミスティークは、ありのままの自分を認めてくれたマグニートーを選ぶことになります。私はメロン記念日のバスツアーに行った時のことを思い出しました。集合場所に行ってみると、バスツアーの参加者たちは全身メロン記念日グッズで身を固め、観光バスの外から見えるようにメロン記念日グッズを並べ、ことあるごとに女の名前を叫んでいました。私はなるべく目立たないように普段から着慣れた地味な服装で参加し、バスツアー参加者たちから少し離れたところをうつむきながら歩いていました。しかし、先々で一般の方々からジロジロ見られて嘲笑されているうちに、何故コソコソしなければならないのか、人を見た目で判断し排除しようとする、あいつらの方がよっぽど怪物じゃないか、と開き直り、私は女の名前が印刷されたハチマキをギュッと頭に巻いたのです。『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』は、そういう映画でした。