イン・トゥ・ザ・ワイルド

イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]

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職場の先輩に「お前もそろそろ一人暮らししたらどうだ。一人暮らししねえと親のありがたみがわかんねんだよ」と説教されたことがあって、その時は「はあ、やっぱりそんなもんすかねえ、ハハハ」なんて曖昧なことを言ってやりすごしました。一人暮らしをエンジョイするなんて良い身分だな、どうせ女とセックスしたくて一人暮らし始めたんだろ、という論理武装でココロを守りましたが、当時の私は自分の部屋にひきこもったまま、三年間も家族の顔を見ることなく過ごしていたので、お母さんが部屋の入口に置いておいてくれたご飯を食べながら、このままではいけない、と強く思いました。『イン・トゥ・ザ・ワイルド』は、お父さんお母さんの不仲、すぐに物をくれようとするお父さんお母さんに嫌気がさしたクリスが、家出してアラスカの森に入っていって毒を食って死ぬ映画でした。クリスは毒を食って死んでしまいましたが、旅の途中で知り合った人々との交流、大自然の中でたった一人で生きる(死にましたが)という経験を通して、人として大きく成長したようです。私は危険が大嫌いなのでアラスカの森に入ることはできませんでしたし、住宅ローンの返済で首が回らず一人暮らしもできませんでしたが、インターネットの世界を冒険することによってひきこもりを治すことができたのでよかったです。